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2026年度展開ゼミ 第3回 議事録

  • 5月14日
  • 読了時間: 4分

2026年度展開ゼミ第3回の議事録です。


日時:2026年4月29日(水)14:50-16:20

会場:DW704

参加者:13名 髙橋、沖村班(4名)、安田班(4名)、山田班(4名)


1 グループ発表

(1)安田班

・発表者:杉本

・課題本:『家族における格差と貧困の再生産』

・発表範囲:第3章「親の離婚経験における初職の不利と就業の不安定性」

[概要]

 親の離婚経験者は教育達成において不利になりやすいことが分かった。それは初職や就業においても悪影響を与える可能性が高い。親の離婚が子供世代に与える影響は、貧困の再生産を生む原因となり得る。

〈質疑応答〉

質問1:媒介変数とは何か。

回答1:間に入って影響を伝えているもののこと。本書の場合、親の離婚、学歴が低くなる、初職で不利になる、という順番の時に、学歴の低さが原因で初職が不利になるため、これが媒介変数になる。

質問2:統制変数とは何か。

回答2:本書の場合、親の学歴と婚姻状況を学歴ごとで同じ条件で揃えた時に、どのような効果がみられるのか、というもの。

質問3:職業的地位とは具体的にどのようなものを指すか。

回答3:正規雇用であるか非正規雇用かであるかの違い。


(2)山田班

・発表者:坂倉

・課題本:『格差社会のセカンドチャンスを探して』

・発表範囲:第4章「仕事探しは報われるのか」

[概要]

 再就職における社会ネットワークと求職行動の関係を三つの問いから検討する。結果、社会ネットワークは求職行動を直接促すとは限らないが、無業状態の場合、友人関係は求職行動の開始に影響した。求職行動は男女ともに就業機会を広げ、正規雇用への移動にも寄与する。ただし仕事の相談相手が少ないほどその効果は弱まる。

〈質疑応答〉

質問1:男性は求職行動を行なうと正規・非正規の移動割合が高いとあるが、具体的数字はあるか。

回答1:男性の正規雇用が19.9%、非正規雇用が25.1%である。また、女性の正規雇用は6.3%、非正規雇用は38.8%である。

質問2:分析とは具体的にどのようなものを行なっているのか。

回答2:性別、年齢、最終学歴を用いた離散時間多項ロジットで分析している。


(3)沖村班

・発表者:森

・課題本:『進学校の進路選択とジェンダー』

・発表範囲:第2章「最難関大学志望者にとっての【浪人】とジェンダー」

[概要]

 難関大学進学において浪人は有効な選択肢であるが浪人には顕著なジェンダー差がみられる。進路選択における意思決定には二つのモデルがあり、女子は「相談モデル」と男子は「報告モデル」と親和的である。「相談モデル」は親の意向を受けるため浪人の可能性が狭まる。

〈質疑応答〉

質問1:女子と男子の浪人比率の具体的な数字はあるか。

回答1:学校基本調査に基づいて行われるが、本書に具体的な数字は書かれていない。

質問2:相談モデルと報告モデルによって浪人の成功の差はあるのか。

回答2:インタビューの様子から考えると、報告モデルのほうが浪人は成功しやすい。

質問3:報告モデルの時の学費に関する記述はあるか。

回答3:具体的には書かれていないが、親が「お金は工面する」「何とかする」というように子どもが選択できる環境にしてくれている。

質問4:相談モデルになるのか報告モデルになるのかは親次第か子ども次第か。

回答4:親が受験について分かっているかどうかや、親が決定を受け入れてくれる安心感があるかどうかによるため、親次第でどちらのモデルを採用するかが決まると考えられる。


(4)沖村班

・発表者:森

・課題本:『進学校の進路選択とジェンダー』

・発表範囲:第3章「進路選択のジェンダー差における性役割意識を再考する」

[概要]

 近年は平等な性役割意識を持つ割合が増えてきたことで、進路選択における男女差を説明する余地がなくなってきている。進路選択における親との関わり方は男女で異なる傾向があり、関わり方によって、進路選択に間接的な性役割意識が影響することがある。

〈質疑応答〉

質問1:性役割意識について、直接的と間接的の違いとは何か。

回答1:直接的とは、女子はこうすべき、男子はこうすべきと決めつけるもので、間接的とは、こうしてくれると嬉しいなどである。

質問2:一部相談型と複数相談型に違いは何か。

回答2:一部相談型は入試方法だけ、志望校だけ、などと何か一つだけ相談する型である。複数相談型は入試方法も志望校も併願校も、あらゆることについて相談する型である。

質問3:男子に比べて女子は相談機会が多く親の意向が影響しやすいとあるが、男子についての記述はあるか。

回答3:本書に具体的な記述はないが、女子に比べて男子は相談頻度が少ないため、結果的に親の意向が影響しにくいと考えられる。


2 まとめ

 各班の発表から、教育達成において親の離婚経験は初職や就業に不利な影響を与えること、友人関係という社会ネットワークは求職行動や正規雇用への移動にも寄与すること、高校生の進路選択において親との関わり方は大きな影響を与えることが分かった。


作成:小坂

編集:沖村

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