Kanaet-Lab
Faculty of Human Studies, Meijo University
名城大学人間学部 髙橋香苗研究室は、現代の家族とカルチャーについて社会学的なアプローチで研究しています。
今ここにある身近な現象に向き合い、その背後にある現代社会のメカニズムを探求します。
Kanae TAKAHASHI
名城大学人間学部 助教
1989年福岡市生まれ。博士(情報コミュニケーション学)。明治大学大学院情報コミュニケーション研究科、民間企業での勤務、東京大学社会科学研究所特任研究員などを経て現職。
専門は家族社会学、文化社会学。社会学を軸に、家族、ファッション、サブカルチャー、メディア表象、ライフコースなど複数分野を横断した学際研究に取り組む。とりわけ、「ギャルママ」と呼ばれる母親たちの実践や葛藤に焦点を当て、ファッションという切り口から現代社会における母親らしさとは何か、家族をとりまく社会の規範と逸脱について研究。
研究者データベース researchmap はこちら
Profile
●経歴
1989年5月 福岡県福岡市生まれ
2007年〜2014年 ラジオパーソナリティー、リポーター、ディレクターなどとして活動
2008年3月 兵庫県立北摂三田高等学校 卒業
2009年4月 明治大学情報コミュニケーション学部 入学
2012年3月 明治大学情報コミュニケーション学部 3年次早期卒業
2012年4月 明治大学大学院情報コミュニケーション研究科博士前期課程 入学
2014年3月 明治大学大学院情報コミュニケーション研究科博士前期課程 修了
2014年4月〜2016年3月 民間企業に勤務
2016年4月 明治大学大学院情報コミュニケーション研究科博士後期課程 入学
2021年4月〜2023年3月 東京大学社会科学研究所CSRDA 特任研究員
2022年3月 明治大学大学院情報コミュニケーション研究科博士後期課程 修了
博士(情報コミュニケーション学)
2023年4月 名城大学人間学部 助教
●これまで/現在の非常勤
高崎商科大学短期大学部(2021年〜「社会学」)
山梨県立大学人間福祉学部(2022年〜2023年「社会調査の基礎」)
明治学院大学社会学部(2022年「データ分析入門」)
東京医療保健大学千葉看護学部(2022年「ダイバーシティ」「家族社会学」)
●主な資格
専門社会調査士
図書館司書
第一種衛生管理者免許
●所属学会
関東社会学会
東海社会学会
日本家族社会学会
家族問題研究学会
国際ジェンダー学会
カルチュラルスタディーズ学会
日本家政学会家族関係学部会
日本子育て学会
●あつまれどうぶつの森 夢番地
グモング島:DA-3483-7426-2735
ジモンジ島:DA-6773-4376-9990
Research
●親子・夫婦・家族の研究
現代社会における「母親らしさ」や家族をとりまく規範について研究しています。現代の日本社会では家族、とりわけ母親に対する子育ての責任や期待が拡大しています。その一方で、自分らしさが重要だという価値観が浸透したことで、母親たちにとってもキャリア形成など自分自身の生き方も大切にしたいという欲求も高まっています。今日の母親たちは、母親らしさと自分らしさをめぐる問題にどのように向き合っているのでしょうか。こうした問いをギャル系ファッションが好きな母親、いわゆる「ギャルママ」の実践や葛藤に焦点を当てることから研究しています。
●ライフコース・文化資本の研究
世代間の文化的再生産に関心があり、親たちのどのような経験が子育て意識や実践と関連しているのかについて研究しています。近年では90年代にギャル・ギャル男だった人を親にもつ現役のギャルたちが登場しつつあります。そうしたギャル文化の世代間継承や再生産に関心をもっています。また、パネル調査プロジェクトにも参画し、パネルデータを用いた文化的再生産のメカニズムの検証も試みています。
●サブカルチャー・ファッションの研究
サブカルチャーやファッションがそれを受容する人々にとってどのような意味をもつ実践であるのかを研究しています。特に1990年代以降に隆盛したギャル文化に注目し、雑誌を用いた分析やインタビューを中心とした調査をおこなっています。
●メディア表象の研究
メディアは私たちの生活にとって大きな影響力をもっており、特に規範を生み出す装置として機能しています。ラジオパーソナリティの活動などメディアの作り手としての経験から、メディアによって構築される「世界」とそこで(再)生産されていく社会の規範に関心をもって研究しています。なかでもファッション雑誌を資料にした内容分析や計量テキスト分析をおこなっています。
Publications
●書籍
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髙橋香苗(2024)『ギャルであり、ママである――自分らしさと母親らしさをめぐって』晃洋書房 ※外部リンク
●論文・報告書
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髙橋香苗(2018)「性別役割意識における夫婦の非対称性」『「夫婦データを用いた、家計・就業・子育てに関する二次分析」研究成果報告書(SSJDAリサーチペーパーシリーズ65号)』 pp.153-167
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髙橋香苗(2019)「女性誌のフォーマル・ファッション記事からみる母親の規範――ギャルママのファッションは逸脱なのか」『家族研究年報』第44巻 pp.43-60 ※外部リンク
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髙橋香苗(2020)「育児期の母親を読者とするファッション誌における家事・育児の価値観――ギャルママはなにが異なるのか」『情報コミュニケーション研究論集』第18号 pp.1-19 ※外部リンク
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髙橋香苗(2020)「ギャルママの子どもに対する期待と子育ての方針――教育を含む子育て実践に着目して」『家族関係学』第39巻 pp.29-41 ※外部リンク
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髙橋香苗(2021)「母親らしさと自分らしさの両立における葛藤と対処方略――ギャルママの子育てを『ちゃんとする』という実践」『国際ジェンダー学会誌』第19号 pp.113-130 ※外部リンク
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髙橋香苗(2021)「妊娠先行型結婚であることによって親子関係に差異は生じるのか――第一子の生まれたタイミングの違いに着目して」『第4回家族についての全国調査(NFRJ18)第2次報告書「親子関係・世代間関係」』 pp.1-11
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髙橋香苗(2022)「母親の服装に関する行動の動機と実践――ギャル系ファッションのギャルママを事例に」『情報コミュニケーション研究論集』第21号 pp.21-38 ※外部リンク
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髙橋香苗(2023)「家族形成期の人々が経験するコロナ禍の意味――パネルデータを用いた自由記述回答の計量テキスト分析を中心に」『パネル調査プロジェクトディスカッションペーパーシリーズ』162号 ※外部リンク
●学会発表
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髙橋香苗(2016)「女性雑誌にみられる就業意識に関する研究」2016年度家族問題研究学会大会
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髙橋香苗(2016)「主婦の価値規範意識と主婦像に関する研究」第26回日本家族社会学会大会
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Kanae TAKAHASHI(2017)“The emergence of new housewives?: A content analysis of Japanese housewives’ magazines, VERY and I LOVE mama, from a class and gender perspective” EAJS 2017 15th International Conference of the European Association for Japanese Studies, Lisbon, Portugal
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Kanae TAKAHASHI(2017)“Ideal Images of Urban Housewives in Japanese Media: An Analysis of a Housewives' Magazine, VERY” International Conference: URBAN SPACES AND GENDER: Exploring Gender, Marginalization and Equity in Urban Spaces in the Asia-Pacific, New Delhi, India
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Kanae TAKAHASHI(2018)“Stylish Housewives: The Changing Ideals of Young Mothers depicted in the Fashion Magazine ‘VERY’” The Biennial Conference of the Asian Studies Association of Australia 2018, Sydney, Australia
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髙橋香苗(2018)「ソーシャルメディア研究の方法論的課題」国際ジェンダー学会2018年大会
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髙橋香苗(2018)「女性雑誌が描くライフスタイルとファッションに関する研究――想定読者の年齢差に着目して」第28回日本家族社会学会大会
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髙橋香苗(2019)「なぜ炎上広告は生まれるのか――広告実務における課題」国際ジェンダー学会2019年大会
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髙橋香苗(2019)「現代社会における母親像――ギャルママの逸脱感はどこからくるのか」国際ジェンダー学会研究会
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髙橋香苗(2020)「育児期の母親のネットワーキングによる孤立の解消とエンパワーメント――ギャルママはママサーに何を期待したのか」第30回日本家族社会学会大会
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髙橋香苗(2022)「1950年代から80年代の働く女性の服装規範――雑誌『若い女性』の表象分析から」国際ジェンダー学会2022年大会
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髙橋香苗(2023)「家族形成期の人々が経験するコロナ禍とその意味――パネルデータを用いた自由記述回答の計量テキスト分析を中心に」東大社研パネルシンポジウム2023
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髙橋香苗(2023)「VTuberとジェンダー規範」国際ジェンダー学会2023年大会
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髙橋香苗(2024)「ジェンダー表象としてのVTuberとその課題」国際ジェンダー学会2024年大会
そのほかについては、研究者データベース researchmapのページをご覧ください。
Seminar
「家族とカルチャーの社会学」とテーマに、家族やライフコース、サブカルチャー、メディアなどについて社会学的なアプローチから研究しています。
3年次は、研究に必要な基礎的知識を獲得するための文献講読、研究の実施に向けたグループワークでのリサーチ演習、各自の卒業研究のテーマ探索をおこないます。4年次は、それぞれの関心に基づいて設定したテーマについて、社会学的観点から研究にとりくみ、卒業論文の完成を目指します。
担当教員が混合研究法を採用しているため、本ゼミでは、量的手法・質的手法にかかわらず、各自の研究テーマに合わせた手法で研究に取り組むことが可能です。
また、当ゼミは学内外と積極的に連携していきたいと考えています。そのため、社会貢献・地域貢献を目的としたさまざまなプロジェクトや夏季休暇を利用した他大学のゼミナールとの合同合宿などをおこなっています。
詳細は下記のページをご覧ください。
Contact
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kanaet [at] meijo-u.ac.jp
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