2025年度基幹ゼミ 第6回 議事録
- Kanaet-Lab
- 6月4日
- 読了時間: 4分
2025年度基幹ゼミ第6回の議事録です。
日時:2025年5月21日(水)14:50-16:20
会場:DW704
参加者:14名 髙橋、榊原班(4名)、田中班(5名)、溝田班(4名)
1 連絡事項
・発表10分以内を厳守する
2 グループ発表
(1)溝田班
・発表者:谷口
・課題本:『ソーシャル・キャピタルからみた人間関係――社会関係資本の光と闇』
・発表範囲:第1章「ソーシャル・キャピタルとは何か――定義と実用性」
[概要]
ソーシャル・キャピタルは人々の間の協調的な行動を促す「信頼」「互換性の規範」「ネットワーク(絆)」を指す。私的財と公共財のそれぞれの面を持ち、個人レベルのものとコミュニティレベルのものが存在している。また、いくつかの社会的な効果が期待されている。
〈質疑応答〉
質問1:縦割り行政とは何か。
回答1:縦で役割を分担する行政のことを指す。
・発表者:谷口
・課題本:『ソーシャル・キャピタルからみた人間関係――社会関係資本の光と影』
・発表範囲:第2章「ソーシャル・キャピタルの二面性を意識しつつ社会という箱の中で――自分の意識を見極める」
[概要」
ソーシャル・キャピタルを考察するうえで、社会を「箱」と捉える考え方が存在する。「箱」は時に複雑になったり、崩壊したりするだけでなく、ソーシャル・キャピタル自体にも負の外部性を与える側面があるため、バランスを維持することがとても困難であるといえる。
〈質疑応答〉
質問1:ソーシャル・キャピタルにおける「外部性」の正の側面の具体例は何か。
回答1:障害のある人のようにソーシャル・キャピタルを失った人のための分身ロボット、犯罪を抑制することにも繋がる。
(2)榊原班
・発表者:田中
・課題本:『ソーシャル・キャピタルと社会』
・発表範囲:序章「社会学におけるソーシャル・キャピタル」
[概要]
ソーシャル・キャピタル概念は、世界的に注目されている一方で、これをめぐる問題が大きく分けて三つある。これらを既存の研究のもとに社会学的考察を進めることで、より豊かなソーシャル・キャピタル研究を行うことが可能になると考えられる。
〈質疑応答〉
質問1:コールマンが否定から意見を変えたことの年代や背景は何か。
回答1:本には詳しくは書かれていない。
質問2:効用関数とは何か。
回答2:関係において生まれる価値のことを指す。
質問3:行為者とは何か。
回答3:関係を取り巻く人達のことを指す。
・発表者:田中
・課題本:『ソーシャル・キャピタルと社会』
・発表範囲:第1章「社会秩序とソーシャル・キャピタル」
[概要]
これまで社会関係資本の概念は、集合性や社会秩序との関わりをめぐって錯綜している。これを解決するために、既存研究から関係を中心とした社会関係資本の理論構想を提唱し、集合性や社会秩序との関わりについて検討する。
〈質疑応答〉
質問1:構造的性質とは何か。
回答1:関係同士のつながり方を指す。
(3)田中班
・発表者:名古
・課題本:『社会関係資本――現代社会の人脈・信頼・コミュニティ』
・発表範囲:第1章「概念の起源」
[概要]
人との繋がりを維持するために日頃から多大な労力を割いている。社会関係資本の考え方の核心は、社会的ネットワークが価値ある資産だという点にある。資本の一種として関係性を捉える考え方は、「相互に区別する主流」と称される、プルデュ、コールマン、パットナム、の3人の学者によって広範な社会科学概念にまで発展した。
〈質疑応答〉
質問1:経済的な側面を隠蔽することはどういうことか。
回答1:文化資本と経済資本は共に相関があるが、文化資本を強調してしまっているため、経済資本が隠蔽されているようにみえてしまっていること。
3 まとめ
ソーシャル・キャピタルとは何かについて3班の本とも同じようなことが書かれていることでより理解を深めることが出来たのではないかと思う。さらに、分析調査の概要も各班、以前担当していた本の時より詳細に発表されていたためわかりやすかった。
作成:祖父江
編集:榊原