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2025年度基幹ゼミ 第1回 議事録

  • Kanaet-Lab
  • 4月24日
  • 読了時間: 4分

第1回議事録


2025年度基幹ゼミ第1回の議事録です。


日時:2025年4月16日(水)14:50-16:20

会場:DW704

参加者:15名 髙橋、榊原班(5名)、田中班(4名)、溝田班(5名)

 

1 グループ発表

(1)田中班

・発表者:名古

・課題本:『恋愛社会学――多様化する親密な関係に接近する』

・発表範囲:第1章「近代社会における恋愛の社会的機能」

[概要]

 「恋愛結婚」が一般化したのは、恋愛が個性的個人観に社会的な実質を与えるコミュニケーションだったからであり、恋愛結婚が配偶者選択における個人の自由を最大化してきたからであると理解できる。

〈質疑応答〉

質問1:友情は複数人に開かれているとはどういうことか。

回答1:恋愛は二者関係で完結しているけど、友人関係は様々な人と関係をもつということ。

質問2:個人内部の二面化への分化とともに、パーソナル・インパーソナルの分化が進んだとはどういう意味か。

回答2:パーソナルとは個人のなかで完結するもので、インパーソナルとは社会的な関わりのことで、両者は切り離されていったということ。

質問3:現代では二者関係ではない恋愛もあるが、この本はその点について考慮されているか。

質問3:保障・保護されるべきだと取り上げられているが、法律にはないため踏み込まないと記載があった。


(2)田中班

・発表者:名古

・課題本:『恋愛社会学――多様化する親密な関係に接近する』

・発表範囲:第2章「日本の家族社会学はいかに『出会いと結婚』を扱ってきたか」

[概要]

 個人的な「恋愛」と社会制度の「結婚」を矛盾なく社会に位置付けるためのメタ制度として、「恋愛=結婚したい気持ち」とする「恋愛結婚の結合戦略」がある。このメタ制度ゆえに「出会いと結婚」の研究が恋愛の研究と位置付けられる状況が生み出される。

〈質疑応答〉

質問1:「恋愛と結婚のメタ制度」は社会秩序の維持には有利だとあるが、不利だとどうなるのか。

回答1:結婚による社会的役割によって社会的秩序が守られるから社会秩序の維持が有利だという意味なので、不利だということではない。

質問2:近配偶者選択は失敗できないライフイベントと変化したとあるがなぜそうなったか。

回答2:結婚が自分の気持ちで決められる自由なものに変化したから。さらには離婚をタブー視する価値観が浸透しているから。


(3)溝田班

・発表者:谷口

・課題本:『友人の社会史――1980-2010年代 私たちにとって「親友」とはどのような存在だったのか』

・発表範囲:序章「友人関係から社会をとらえなおす」

[概要]

 中間社会が衰退し、個々人が自らの選好に応じて自由に関係を築くようになった。友人関係が純粋化するほど、その内部は複雑化していった。

〈質疑応答〉

質問1:前景化とは何か。

回答1:物事がより目立つようになること。

回答2:友人関係が純粋化したのはなぜか。

回答2:付き合わなければならない関係がなくなり、自分の気持ちで選べる関係が増えたから。


(4)溝田班

・発表者:谷口

・課題本:『友人の社会史――1980-2010年代 私たちにとって「親友」とはどのような存在だったのか』

・発表範囲:第1章「複雑化する友人関係」

[概要]

 社会調査や新聞記事から読み取れる人々の友人関係に対する意識の変化から、若者が友人関係に対して接触と衰退という矛盾した欲求を抱えているという現状が読み取れる。

〈質疑応答〉

質問1:なぜ孤独・孤立が生まれたのか。

回答1:友人関係が選択化され曖昧な関係になり不安を抱えるようになり、人々が友人関係に回避的になったため。

質問2:友人に関する記事が頭打ちになったのはなぜか。

回答2:深い友人関係が減り、友人関係が曖昧なものに変化したから。


(5)榊原班

・発表者:田中

・課題本:『オトナ親子の同居・近居・援助――夫婦の個人化と性別分業の間』

・発表範囲:第1章「親と成人子をとりまく社会環境の変化」

[概要]

 現代の親と成人子の関係は社会環境による影響を受ける。社会環境に関係する法・制度を理解することで現代の親と成人子関係を理解する。

〈質疑応答〉

質問1:性別分業に変化がもたらされると、なぜ親との関係にも影響を与えているのか。

回答1:女性も働ける社会になったため性別分業が大きく変化した。例えば親も子育てを手伝うようになり、そのことについてトラブルが生じるなどの影響がある。


2 まとめ

 どの班も分かりやすく発表をしていて、読んだことのない本でも内容を理解することができた。質問に応える際にグループで話し合って一生懸命考えることでさらに本への理解が深まった。どのグループも諦めずに答えを話し合い、応えることができていたのですごいと思った。


作成:岡田

編集:榊原

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